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コロナの後遺症で60歳で寝たきり・脳に後遺症・鼻の管で介護施設は受け入れるか?病院にも断られたケースで、あなたがケアマネならどうこたえる? No5506

おはようホラーマン

 

コロナの後遺症で60歳で寝たきり・脳に後遺症・鼻の管で介護施設は受け入れるか?病院にも断られたケースで、あなたがケアマネならどうこたえる? No5506

 

60歳で寝たきり、施設を探している

匿名で電話がかかってきました。

女性
夫がコロナに罹患して寝たきりになり、
鼻の管を入れられ、吸痰も3時間ごとに必要。
管を抜くので両手がミトン、他の病院も断られている。

入所できる施設を探しています。
入所できませんか?

 

しょっぱなからなかなかのヘビーな状態です。
ですが、医療面はなかなかNGなので、

はやし
夜間の吸痰はできないし、
ミトンは身体拘束になるし、
鼻腔のカテーテル(鼻の管)などは最初から入っている場合はNGで、
うちも含めて、他の介護施設も難しいのではないでしょうか。

おいくつですか?
いま、どこにいらっしゃるんですか?

と、
会社を出ないといけないのに、、、
そこまで関わらなくてもいいのに、、、

踏み込みました。

 

最初はアイコンであるとおり、
怒り気味か、焦り気味で電話をかけてきましたが、
落ち着いてきたのがわかります。

女性
現在60歳で、脳に後遺症が残り、
言葉を発することが出来ないが、うなずくことは出来ます。

現在まったくの寝たきりで、福井の病院に断られ、現在県外の病院に入院中です。

前の病院で鼻の管を勝手に入れられ、
胃ろうも求めていないため、
他のいろいろな病院にも受入れを断られ、
こうして介護施設に電話しているのです。

 

であれば介護保険の申請をしても要介護5だが、
年齢が60歳のため、第二号被保険者。

がん末期やパーキンソン病などの特定疾病がないと、
介護保険の申請は出来ません。

この方の場合、それがないので、申請が出来ない、というわけ。

 

ようするに制度難民、
医療難民、というわけです。

 

そこであなたがケアマネージャなら、
専門職なら、どう答えますか?

 

自宅か胃ろうして転院か

そこでこう答えました。
※実際は問答していく中で、提案したり、却下されたりしながらなので、まとめてます。

はやし
どこも受け入れられなかったら、
結局在宅になります。

奥さんが吸痰の練習をし、
身の回りの介護をし、

訪問の医師や訪問看護師と連携して、対応します。

 

女性
万が一吸痰出来なかったり、
鼻からの栄養提供をし忘れたり、

肺炎を起こしたらどうするのですか?
家族だって100%介護が出来るとは限りませんが、、、

 

はやし
それも含めてのリスクです。
本人が意思が言える(うなずける)のであれば、

自宅に帰りたい、を優先するので、
1分・1秒でも家にいれるようにします。

万が一の体制については十分理解いただいた上での、在宅となります。
救急搬送するのかしないのか、そんな話も決めておきます。

私たちはその支援をするのが仕事です。

また家族がその後、後悔しないように、、、
フォローもします。

と結構いいことを言いました。
が、これは我々では当たり前です。

 

また、胃ろうについても、
望まないようです。

女性
みなさん大変な仕事ですね、、、

元気な時に延命治療は望まないと言っていたので、
胃ろうはしたくありません。

病院から断られるのは、胃ろうを造設しないから受け入れない、
と言われました。

今いる病院でも、殺人になるから、鼻の管は取れない、
と言われました。

どちらの方が長生きしますか?

 

はやし
鼻の管が入っているならすでに延命治療を行っています。

であれば、胃ろうも鼻の管も変わりはありません。
どちらが長生きできるかは分かりません。

ずっと鼻に管が入っている状態なので、違和感があり、抜きたいのです。
だからミトンさせられているのです。

胃ろうであれば、負担はありません。
逆にその方が病院の受入れも増え、選択肢が増えるのではないでしょうか。

と伝えたところ、、、

 

女性
おっしゃる通り、
すでに延命治療してますね、、、、

と気付いて下さりました。

 

はやし
前の病院に勝手に鼻の管を入れられたり、
医療ミスと思えるようなことがありました。

本人が延命を望んでいなくても、
結果的に人工呼吸器や胃ろう造設をする話もあるあるです。
その場での判断が求められますから、やむを得ないと思います。

だからこそ今後は、胃ろうにする・しないを本人の意思を確認した上で、、、、

医師としっかり話し合い、
連携室とも関与しながら方向性を定めてくださいね。

と切りました。

 

本人の想いは?何を希望しているか?

いろいろと妻が動いたり、
お世話したりしていますが、

重要なのは本人の想いです。

 

脳に後遺症が残り、
言葉を発することは出来なくても、

うなずくことが出来るのであれば、
意思確認をすることは出来ます。

 

だからこれからは、
本人の意思・想いを重視しながらすすめていく必要があります。

うなずくことしか出来なくても、
はい、いいえで答えられる、クローズドな質問をすることで、

確認ができます。

 

例えば、
胃ろうをするのか、鼻のカテーテルをどうするかは、

Q1 延命治療を過去に断っていたが、今でもですか?

Q2 鼻の管はしんどいですか?

Q3 胃ろうは知っていますか?

Q4 胃ろうをすることは拒否しますか?

 

などのように、はい・いいえで答えられるように、
質問をしていくわけです。

出来れば医師に聞いていただくのが、一番かと思います。

 

それも難しい場合は、
若かりし頃、
元気な頃を思い出して、

本人がこう言ったであろう、
を推測して伝えることになります。

 

そして最後にGOしたら、、、、

それは本人の意思であり、
家族に責任がないと考えるしかありません。

 

でないと、「自分が・・・・」という後悔はまだいいですが、
自責の想いを引きずらないようにするためです。

 

話を聞くだけでも救われる

介護施設の相談に来られたり、
このように相談があれば、

話を聞くだけでも救われる、

 

そんなことなかなかないかな、
とも思っていましたが、起きました。

 

きっとこの方は、他の施設や、病院の連携室では、

「入所できない、入院できない」

と断られ、
親身に相談に乗っていなかったのかもしれません。

本人も人の話を聞き入れる状態じゃなかったのかも知れません。

 

だけどこうして話していくことで、、、、

 が、

こうなったように

 

本人の心を落ち着けるのも、
私たちの仕事であり、

対人援助技術のいろはのい、なのです。

 

なんかまた電話かかってきそうやな、、、、

 

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ABOUT US

HAYASHI
S49/12/9福井市生まれ。 地元円山小学校区で、有料老人ホームあんしん村とあんのんデイサービスをH18/8から運営する。(カフェはH31/2閉店しデイへ) 富山大学経済学部から東京でエンジニアを7年経験し、帰福して起業。 30歳代で2回の相続体験と、有料老人ホームでの経験から、相続や終活で困らないために終活ケアマネージャとして活動中。 保有資格は介護福祉士、主任ケアマネ、初級シスアド、普通二種免許のため介護タクシーも運営している。 火星人+、ペガサスの奇人変人タイプ(笑)。 特技:マダムキラー、あんしん村の入居者さんから毎日告白されている(笑)