会社は粗利益で生きている、
とランチェスター経営でもくちすっぱく言われています。
売上から原価(仕入・変動費)を引いた、
粗利益(あらりえき・そりえき)で、
会社は生きているとのこと。
粗利益は売上から発生します。
会社は売上だけがおおむねの収入源であるように、
同時に、人の体も同じで、
人の場合は口から入る食事が、
ほとんどの栄養源です。
口から入らないことで、
・衰弱したり
・運動不足になったり
・体力が落ちたり
・起き上がれなくなったり
するわけです。
売上をカレーパンとするならば、
仕入は袋、
粗利益はカレーパン本体、
となるでしょうか(笑)。
ご飯を食べれない、
という悩みをよく聞き、
カンファレンスに参加して、
・主治医と相談したり
・家族と相談したり
・スタッフ間で共有したり
ということがよくあります。
私の経験上、
食べれない = 死への序章
というイメージを持っており、
・食べること
をとても重要視しています。
なぜなら、
あんしん村で看取った伯母も、
「食べられない」
という訴えが続き、
・医師で診てもらっても
・歯医者で歯を見てもらっても
・嚥下、飲み込むことも
・食道に何か詰まっているなど
異常はなく、
結果的にはすい臓がんとわかってしまい、
見つかってからは短命でした。
だから、
「食べられない」
というサインは、
人間が生き続けるための、
重要なサインなわけです。
先日、カンファレンスに参加して
「口から食べられない」
場合に、栄養を摂る方法は少なくて、
○鼻からのチューブを入れる
○胃ろうで栄養を入れる
いわゆる経管栄養
○IVH(動脈などから高栄養を入れる)
くらいで、
あとは
○点滴
しかない、という医師からの説明でした。
残念ながら、
経管栄養は、対応できる施設が限られてくるし、
IVHなどは、絶対に病院などでしかできないような、
となります。
点滴といっても、水分と塩分のみで、栄養か?
といわれると微妙です。
欧米で、口から食べられなくなったら終わり、
というのは、
口から食べることがすべてであり、
それ以外は延命と考え行わない、
という考え方からわかるように、
口から食事を摂れる、
ということがとても大事である、
ということです。
だから、
食べること、
が続けられるように、
○能力があること
歯(噛める)
嚥下(飲み込む)
口腔ケア
○環境
食事形態(きざみ、ミキサーなど)
雰囲気(場、仲間)
目が見えないなら説明
姿勢
など、いろいろとクリアしないと、
食べ続ける
ということができません。
これに対しての結論は出ていませんが、
本人が食べたい、
ということを望んでいない場合は、
その先をどうするのか、
本人や家族と、
現実的な話を踏まえて相談していくことになります。
家族でも、
家族間でも、
施設でも、
スタッフ間でも、
話が違いますし、
価値観も違いますから、
食い違い、
もめることになりますし、
時間がかかります。
だけど、
一番大事なことは、
「本人がどうしたいか」
をしっかり伝えていくことで、
ある程度まとまっていくことでしょう。
本人がしたいこと、
も変わることもあるし、
いろいろとありますが、
その時・その瞬間、
その言葉を大事にしていければいいのではないでしょうか。
以前は点滴いやだ、
といっても、
ばててくると点滴してもいいよ、
そんな風に。
推敲せずに、
ほぼ見直しせずに。
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