おっはねむねむ、はやしです。
介護タクシー内の洗濯ばさみ、「なんで洗濯ばさみあるんですか?」を聞いた彼女との出会い
お客様のところにモニタリングして、
自分の車に戻り、
ふとハンドグリップの洗濯バサミを見て、、、、
ふと思い出します。
この洗濯ばさみにまつわる思い出や、
介護タクシーでの関わりを。
「なんで洗濯ばさみあるんですか?」
そう聞かれたお客様は、
月に1・2回の外出を楽しみにされている女性。
介護タクシー利用前に2か月ほど入院され、
退院され通院が必要になり連絡してきて下さりました。
「昔イベントの企画の仕事をしててね」
「子供がいなくて夫と二人暮らしで」
「入院中は看護師さんと話すと楽しい」
「売店にもよく行ったよ」
車内で話をすることが楽しみだった彼女、
ある時、病院の医師に介護保険をすすめられたらしい。
どこからか紹介されてきたケアマネージャに、
「林さんのおっしゃる通り、
介護保険申請してケアマネさんがいらっしゃったけど、
デイサービスを勧められたんだけど(笑)、
行かないといけない??」
と戸惑いながら聞かれました。
病気で片足失い、
マンションにエレベータないから階段降りるのお尻引きずりながらで大変そうだから、
月1・2回の外出を少しでも減らし、
訪問看護師に処置してもらうための介護保険なのに、、、、
なぜ、デイサービスをすすめるのだよ、若きケアマネさん。
彼女の年齢はまだ60歳だぜぇ、、、、
と心の中で突っ込んでおりました。
結局は訪問看護を頼まず、
デイサービスも行かず、
サービスは見送り、また月1・2回の受診をしていました。
「また膠原病(こうげんびょう)が悪くなって入院になったの」
1年の間に短くて2週間、長くて1か月ほど入院することになり、
心が落ち着かない様子も見せていました。
入院できるのも私はほっとします。
外出のしんどそうな様子を見ていているからです。
突然の連絡
「夫が急死してね」
そう悲しそうにおっしゃる彼女から出た言葉にびっくりしました。
もともと腎臓が悪かった夫は、
正月に急変しあっという間に亡くなり、
何をどうしたらいいのかわからず、
とりあえず身近にいた林に助言を求め、
青木先生に依頼し訪問
彼女はなかなか外出できないので、
相続手続を色々とお願いしました。
夫が亡くなってからというもの、
心の支えがなくなり、
夫の物に囲まれて過ごし続け、
さらに大変な様子があったので、
「ケアマネさんに依頼して、
ヘルパーさんに買い物してもらうといいですよ」
と止まっていた介護保険を呼び戻します。
というのも、
夫の仕事の都合で福井に来た彼女は、
人のつながりがなく、
知り合いも少なく、
信頼できる友人もいないようで、
ゆえに、
介護タクシー内での会話は楽しそうにされていました。
・雪の話
・福井市内の話
・美味しいお店の話
・介護保険の話などなど
色々としましたね。
最初に依頼いただいてから2年くらいでしょうか。
ごひいきにして下さりました。
私がどうしても動けない場合は、
他の女性の介護タクシーを紹介しました。
「夫の葬儀に送迎して欲しい」
お通夜や葬式に頼まれること自体は珍しくはありませんが、
葬儀に送ったら、、、、、
彼女の身内に知り合いが(笑)。
そうか同じ苗字だったか、
と思ってもメジャーな名前ですから、
わかりません。
無事送り届けました。
再度の入院
「また入院することになったの」
また少し状態が悪くなったのかな?
普段どおりサバサバと話すその言い方には、
あまり暗そうな印象がないので、
いつもの短期間の入院かな、
入院期間はどれくらいかな、
といつものように思っていました。
ところがある日、
青木先生から連絡があります。
「彼女亡くなったよ」
(泣)(泣)(泣)
身寄りも少なく、
頼る人もいないので、
病院の関係者が青木先生に相談に来るほど困っていた様子。
もともと腎臓も悪かったので、
それが悪化したのか、
夫の後を追うように亡くなって行きました。
それから先のことはわかりません。
ただの介護タクシーでの送迎担当がゆえに、
深く関わりません。
深く関われません。
個人情報聞けません。
でも、
・介護保険のアドバイスをしたり、
・青木先生につないだところを考えると、
介護タクシーの枠を超え、
終活ケアマネージャとしての役割を全うした、
そんな気がしています。
「なんで洗濯ばさみあるんですか?」
そんな彼女から
「なんで洗濯ばさみあるんですか?」
ある日聞かれたことを思い出します。
洗濯ばさみと彼女は直接関係しませんが、
介護タクシーに洗濯ばさみがある理由を話しました。
「へえええ、そんなこともあるんですね」
と書こうと思いましたが、
長くなりましたので次に続きますが、、、、
ネタバレすると、
洗濯ばさみは、点滴のため。
というだけです(笑)。
オチもありません。
そんなことより、
彼女の存在の方が、
彼女との車内での話が、
私にとっては貴重な体験ですぜ。
私こそ、あなたと出会うことが出来てよかったですよ。
ありがとうございました。
そういえば、
夫の遺品で大量にギターがありました。
あれはどうするんかな、
もう廃棄するしかないんかな、
そんな寂しさも感じていました。
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